不眠は、「眠れない」という夜間の苦痛だけでなく、日中の眠気、だるさ、集中困難など、心身に様々な影響を及ぼします。 「最近あまり良く眠れないな」と感じたら、早めに医療機関を受信して、適切な治療を受けましょう。
ストレス社会ともいわれる現代社会において、不眠の訴えをもつ人は年々増加しており、日本人成人の3人に1人が何らかの不眠の症状を感じていると報告されています。
身体疾患・精神疾患や薬物の影響が原因で不眠の症状がおこることもあります。また、不眠症が様々な健康障害につながることもあります。
例えば、不眠症状が長く続くことにより、うつ病になるリスクが高くなるという研究報告があります。また不眠は高血圧や糖尿病などの生活習慣病をはじめとした、さまざまな疾患と関連しているという報告もあります。
不眠の症状は、主に4つのタイプに分けることができます。
なお、1つだけのこともあれば、複数のタイプを伴っている場合もあります。 タイプによって対処法や治療方法が異なるので、まずは、あなたの不眠症の症状がどのタイプなのかを知っておきましょう。
床に入って、寝付くまでに30分〜1時間以上かかる場合はこのタイプに該当します。原因として、精神的な問題、不安や緊張が強い場合が考えられます。これらの状態のときに起こりやすいと言われています。
睡眠中に何度も目が冷めたり、一度起きた後なかなか寝付けなくなる場合はこのタイプに該当します。 日本の成人の方では、不眠症の訴えの中で最も多い(15〜27%)ケースです。 また、中高年でより頻度が高くなると言われています。
朝、予定の時間より2時間以上前に目が覚めてしまい、その後に眠れなくなってしまう場合はこのタイプに該当します。 これは高齢者に多く見られ、加齢とともにこの傾向が強くなります。
睡眠時間を充分にとったのに、熟眠考えられない場合はこのタイプです。 他のタイプの不眠症を伴っている場合も多くあります。