睡眠と「副交感神経」

眠りの際に活躍する副交感神経というものがあるのですが、ここでは眠りと神経について整理をします。

神経と副交感神経

本来の神経という言葉は、体中にめぐらされた神経と脳などをまとめて指します。 一般的なイメージの「神経」という言葉は、体中にめぐらされた神経である末梢神経を指します。一方で脳などは中枢神経と呼ばれます。話の進め方として、末梢神経をここでは神経と呼びます。

さて、神経には2系統あります。自分の意思でコントロールできる神経と自分の意思とは別にコントロール出来ない神経があります。前者は、体性神経と呼ばれます。後者は、人間の意思から自律して動くことから自律神経と呼ばれます。

さらに、その自律神経が、役割ごとに交感神経と副交感神経に分類されます。 どちらも呼吸器、循環器などを制御する神経です。交感神経は運動や興奮時、副交感神経はリラックスや睡眠時に優位に働きます。

上記の関係を整理すると下記の様になります。

神経
→中枢神経:脳
→末梢神経:体
→体性神経
→自律神経
→交感神経
→副交感神経

交感神経

運動などをしている時に働きます。 交感神経を働かせる神経伝達物質に、アドレナリンやノルアドレナリンがあります。これらが受容体に作用することで、肉体が活発になります。

瞳孔の拡張、気管支の拡張、呼吸数の増加、発熱、発汗、心拍数の増加、血圧の上昇が見られます。

副交感神経

食事中、睡眠中など、ゆったりとした状況で働きます。 副交感神経は神経伝達物質に、アセチルコリンがあります。これが受容体に作用することで、肉体を落ち着かせます。

胃酸の分泌、腸管運動、唾液の分泌、心肺機能の抑制が見られます。

睡眠と副交感神経

良い睡眠をとるためには、この副交感神経が優位に働くことが必要です。 睡眠をうまく取れていない方は、この副交感神経がうまく働いていないことが原因かもしれません。 落ち着いた環境でゆったりすることで副交感神経が優位に働くと言われています。

参考

自律神経(交感神経と副交感神経)の働きと役割